花粉症治療 体験記 第4話「ちょっと変な薬、スギ花粉舌下錠」
こんにちは。
厚生クリニック 理学療法士の高原です。
前回までの花粉症日記では、僕がスギアレルギーであることが判明し、舌下免疫療法という治療があることがわかりました。
舌下免疫療法というのは、少量のスギエキスを取り込み続けることで免疫系統を再教育するようなことらしいです。
わかりやすく言えば、
ナウシカがキツネリスのテトに「怖くないよ」と咬ませてあげたように、
自分の免疫に「スギは怖くないよ」と教えてあげるような感じです。

スギ花粉アレルギーの舌下免疫療法には、スギ花粉舌下錠というお薬を使います。
実はこれが少し変わったお薬でした。
①飲み方
舌下免疫療法という名前のとおり、「舌の下に薬を置いて溶かす」という変わった使い方をします。
普通の錠剤のように水を使って飲み込むことはしません。
1分くらい置いて溶かし、その後5分間は飲食しない、という方法です。
②効果が出るまで長い
基本的に3~5年間服用します。
スギ花粉エキスに徐々に体を慣らすため、時間がかかります。
飲み始めてすぐに花粉症の症状が減るわけではないところは注意点です。
この内服期間の長さが治療のひとつのハードルかもしれません。
③スギ花粉シーズンは治療を始められない
スギ花粉エキスを体に取り込む治療なので、ただでさえスギ花粉がブンブン飛散しているシーズンは治療を開始できません。
スギ花粉シーズンは毎年変化しますが、おおよそ2月~4月ごろがピークになることが多いです。
なので、スギ花粉舌下錠の開始時期は6月~11月ごろまでとされています。
④初回だけ面倒
実はこのお薬、、初めて飲むときだけちょっとめんどくさい。
というか、時間がかかります。
初回だけは使用から30分間は医療機関で待機しなくてはならないのです。
これはスギ花粉を取り込んだときに、「アナフィラキシーショック」という症状が起こるリスクがあるためです。
「ハチに2回刺されると危ない」みたいな話でよく出てくるアレですね。
2回目以降はどこで飲んでもOKです。
以上、スギ花粉舌下錠のちょっと変わったところでした。
次回、「初めて飲むスギ花粉舌下錠。そのお味は?」。
飲んでみた感想をシェアしたいと思います。
※本記事は一般的な医療情報の紹介であり、個人の体験を含みます。
治療の可否や薬の種類は必ず医師にご相談ください。
