整形外科

こんな症状はありませんか？

• 肩があがらない・肩があがりにくい
• スムーズに動かない
• 特定の動きをすると痛みが走る
• 首と肩の間が痛い
• 肩周りが張る・重く感じる
• 肩を触ると痛みがある

変形性肩関節症

肩関節は股関節や膝関節と比較して常に大きな負荷がかかるわけではないため、変形性肩関節症は比較的稀な疾患とされています。しかし、一度発症すると、初期段階では肩の可動域の制限や痛みが生じ、次第に腫れや動作時の異音が現れることがあります。症状の進行は緩やかですが、放置すると痛みが悪化する可能性があるため、早期の検査と診断が極めて重要です。

原因

原因としては、外的な要因（骨折や脱臼など）、加齢に伴う骨や軟骨の劣化、上腕骨頭の壊死（血流の低下やステロイド薬の過剰投与による）、腱板の断裂による肩関節の変形などが挙げられます。

治療法

変形性肩関節症の治療は、主に保存療法に依存しています。痛みや炎症を軽減するための薬物療法や、肩関節の可動性を向上させるリハビリテーションが行われます。しかし、保存療法が効果を示さない場合や、日常生活に支障をきたすほどの痛みや可動域の制限が見られる場合には、手術療法を考慮することがあります。手術療法には、変性した滑膜や腱板の組織を除去する鏡視下滑膜切除術や、金属とプラスチックを用いて人工関節を作成する人工肩関節置換術が含まれます。

腱板断裂

腱板は、肩甲骨と上腕骨を結ぶ4つの筋肉の腱が集まる部位です。この部分は肩関節の安定性や円滑な動作において重要な役割を果たしていますが、加齢や過度の負荷により断裂することがあるのです。

原因

腱板断裂は、主に50歳以上の方に発生することが多いです。この状態は、転倒や重い物を持ち上げる際の急激な負荷、または加齢に伴う腱の変性が原因で引き起こされます。特に、野球やテニスなど、腕を大きく動かすスポーツを行う方は、十分な注意が求められます。

治療法

腱板断裂の初期治療は、主に炎症を軽減し、痛みを緩和するための薬物療法やリハビリテーションに重点が置かれます。しかし、断裂の程度が重く、日常生活に影響を及ぼす場合には、手術によって腱板を修復する必要があります。治療方針は、患者様の症状や生活環境を考慮し、医師と相談の上で決定されます。

こんな症状はありませんか？

• 急な腰の激痛（ぎっくり腰）
• 慢性的な鈍い腰の痛み
• 特定の姿勢で悪化する腰の痛み
• 朝起きたときの腰のこわばりや痛み
• 腰から足にかけての放散痛
• 運動や動作時の腰の痛み

椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアとは、脊椎の間に位置する椎間板が強い圧力により損傷し、その内部に含まれるゼリー状の物質（髄核）が外に飛び出す状態を指します。この飛び出した髄核が神経を圧迫することにより、痛みやしびれといった症状が現れます。特に腰椎椎間板ヘルニアの場合、痛みやしびれが腰だけでなく、脚やお尻、さらには足先にまで広がることが特徴です。

原因

椎間板ヘルニアは、姿勢、動作、体質、骨の形状、加齢など、さまざまな要因が相互に影響し合って発生します。例えば、長時間のデスクワークや中腰での作業、重い物を持ち上げる動作を繰り返すことにより、椎間板に過度の負担がかかり、変形や損傷が生じやすくなります。また、遺伝的に椎間板が脆弱な体質の方や、骨の形に異常がある方も、椎間板ヘルニアを発症しやすい傾向があります。

治療法

椎間板ヘルニアの治療は、主に保存療法に重点が置かれています。具体的には、痛みや炎症を軽減するための薬物療法、神経への圧迫を緩和する牽引療法、筋力を向上させる運動療法などが実施されます。しかし、保存療法が効果を示さない場合や、神経の麻痺、排尿・排便に関する障害が見られる場合には、手術療法を検討することになります。

ぎっくり腰

ぎっくり腰は、正式には急性腰痛と称され、突然の激しい腰痛が主な特徴です。くしゃみや咳、あるいは軽い動作が引き金となって発症することがあり、その痛みは動けなくなるほどの強烈なものとなることもあります。高齢者に多く見られる印象がありますが、若い世代でも発症することが多いため、十分な注意が求められます。

原因

ぎっくり腰の主な要因は、腰部の関節や椎間板、周囲の筋肉および靭帯の損傷に起因します。重い物を持ち上げる際や、不自然な姿勢での動作、スポーツ中の怪我などが引き金となることが多いですが、椎間板ヘルニアや脊椎圧迫骨折、脊椎の炎症といった深刻な病状が潜んでいる場合もあります。そのため、正確な診断を行うためには、MRI検査や血液検査が必要となることがあります。

治療法

軽度の症状の場合、痛みが許容できる範囲内で日常生活を続けることが推奨されます。コルセットやサポーターを使用して腰を安定させ、痛み止めや湿布などの薬物療法を併用することで、症状の緩和が可能です。しかし、中等度から重度の症状においては、ブロック注射の施術やリハビリテーションなど、より専門的な対応が求められます。

こんな症状はありませんか？

• 膝の鋭い痛み
• 膝を曲げたり伸ばしたりするのが難しい
• 膝を動かす際に硬く感じる
• 不安定に感じたり、膝が「抜ける」感じがすることがある
• 段差を登る、しゃがむなどの動作で痛む
• 伸ばす際に痛みや引っかかり感が生じる

変形性膝関節症

変形性膝関節症は、膝関節におけるクッション機能を持つ軟骨が劣化し、骨や関節に変形が生じる病気です。主な症状には、膝の痛み、腫れ、関節内に水がたまることが含まれます。初期段階では、立ち上がる際や歩き始める時に痛みを感じることが多く、安静にしていると痛みが軽減します。しかし、病状が進行すると、安静時にも痛みが現れ、日常生活に支障をきたすようになります。

原因

変形性膝関節症の主要な要因は、加齢に伴う関節軟骨の劣化です。軟骨は年齢が進むにつれて弾力性を失い、摩耗しやすくなります。加えて、肥満や遺伝的要因も発症のリスクを増加させます。さらに、スポーツ活動による膝への過度な負担や、過去の外傷、感染症などもこの病気の原因となることがあります。

治療法

初期段階では、痛みを軽減するための薬物療法やヒアルロン酸注射、運動療法、温熱療法などのリハビリテーションが主に行われます。これらの保存的治療法で十分な効果が得られない場合には、関節鏡手術、骨切り術、または人工関節置換術といった外科的治療が考慮されます。

痛風

痛風は、血中の尿酸濃度が上昇し、関節内に尿酸塩の結晶が形成されることによって引き起こされる炎症性疾患です。特に30代から50代の男性に多く見られ、主に足の親指の付け根に激しい痛みを伴います。また、足首や膝、肘などの他の関節にも影響を及ぼすことがあります。痛風の初期段階では、時間の経過とともに痛みが軽減することもありますが、適切な対処を怠ると、発作が繰り返される傾向があります。

原因

尿酸値が上昇する原因は多岐にわたります。プリン体を豊富に含む食品、例えば肉類や魚介類、アルコールの過剰摂取、さらには肥満が尿酸値を引き上げる要因となります。また、遺伝的に痛風を発症しやすい体質の人も存在します。さらに、激しい運動やストレス、脱水状態、特定の薬剤（利尿剤など）の使用も尿酸値を高める可能性があります。

治療法

痛風発作が発生した際には、まず痛みや炎症を軽減することが最も重要です。消炎鎮痛剤を服用し、痛みが非常に強い場合にはステロイドの関節内注射を行うことが推奨されます。また、痛風発作の再発を防ぐためには、尿酸値を低下させる薬を使用し、尿酸値の管理が不可欠です。さらに、食事療法や運動療法を通じて生活習慣を改善することも重要です。

• 骨折

  骨折とは、骨が損傷を受けた状態を指します。完全に折れている場合だけでなく、骨にヒビが入ったり、欠損したり、凹んだりすることも含まれます。主な原因は、強い外的力が骨に加わることですが、通常の骨でも、同じ部位に長期間にわたり外力が加わることで発生する骨折も存在します（疲労骨折）。

• 脱臼

  脱臼は肩関節や手指など、さまざまな関節に発生する可能性があります。脱臼の主な原因は、スポーツ中の事故や外傷によるものが多いです。特に、ラグビーやアメリカンフットボール、柔道などの接触スポーツでは、肩関節の脱臼が頻繁に見られます。一度脱臼を経験すると、軽い外力によって再発するリスクが高まります（反復性肩関節脱臼）。

• 靱帯損傷

  靭帯は、骨同士を結びつけ、関節の安定性を保つ重要な組織です。靭帯の損傷は、関節をひねったり、過度に引き伸ばしたりすることによって生じます。主な原因には、スポーツ活動中の怪我や転倒、日常生活における突然の動作が含まれます。靭帯が損傷すると、関節に痛みや腫れ、不安定感といった症状が現れることがあります。

交通事故のケガの特長